ドリフェス!は駆け足過ぎる

4月1日に実装されたラストボイスを聞いて、思わず書いている。

聞いた瞬間に

(もうドリフェス!のチームは3月でほぼ解散したのかしら。新年度から其々が別プロジェクトに関わるようになって、終わる直前にボイス変更が難しいから、だからこのタイミングでのこのボイスなのかしら。)

と勘ぐってしまったのは、ある種の現実逃避だろう。

 

ただそう考えてしまう程、ドリフェス!は様々なタイミングが微妙にずれていたと思う。

 

まず"応援プロジェクト"と言うのなら、約2年半というのは短すぎると思う。

人が一つの事に熱中し、飽きるまで約3年と言われている。それよりも短い年月である。

無論水面下で動いていた時間を加味すれば、もっとずっと長期間だったのだろうが、私達がプロジェクトを知ったのは表に出てきてからの時間だけだ。


興味を持った。

好きになった。

じゃあ全速力で応援を!

そう思った瞬間に梯子を外された。

だからこそ多くのファンが納得がいかずにいるのではないか。

 

それにアニメ化のタイミングも早かった。

正直ドリフェス!は棒読みが一番ネックだったと思う。

私の友人にアニメ全般が好きな人間がいる。大抵どんなアニメでも一回は視聴する。

ドリフェス!にはまった時、私は彼女に見た事があるか聞いてみた。見てくれていたら語りたいと思った。

だが彼女の言葉は辛辣だった。

『あー。凄い棒読みアニメだよね。予告で切ったわ。』

 

本編にたどり着きすらしなかったのだ。

 

これは衝撃だった。

でも今なら彼女の言を理解出来る。世の中には同クールで面白いアニメが量産されている。その全てを見るには時間が足りない。ならば何処かで取捨選択をするしかない。

彼女をはじめ、アニメが好きな人というのは上手い声優の演技を聞きなれている。美味しい料理を食べて舌が肥えた人を美食家というけれど、彼らは上手い声の演技を聞きなれた、謂わば聞く側のプロである。棒読みには耐えられまい。

無論棒読みでも視聴される作品というのは多々ある。

例えば元々ファンが多い作品のアニメ化であったり、ワイドショー等でお茶の間でも話題になったアニメ映画だったり。

ゴールデンタイムに放映される子供向けアニメも棒読みが敬遠されにくい。

 

つまり棒読みが許容されるのは

知名度がある

もしくは

・視聴対象者がアニメファンではない

 

こんな場合だ。

 

だがドリフェス!はどうだ。

元々の知名度は正直そこまで高くない。その状態で夜に放送されるアニメなのだから、対象者はアニメファンであるべきだ。

でも実際は、アプリで演技をしていたとは言え、ネタにされる程の棒読みだった。

アニメ化のタイミングが早すぎたのだと思う。

アプリで日々レベルを上げていた俳優の方々の、今の演技を見れば、本当に早すぎたと言いたい。

今は上手いからこそ、ラストボイスが辛い。


一度そっぽを向かれれば、例え二期をやっても見てもらえる確率はグンと低くなる。

ならば、例えばニコニコなど、ある程度粗削りの部分があっても、それをネタとして受け入れられる媒体での一挙放送など、やり方はあった。

ニコニコに関していえば、一期の時点で要望を見た記憶がある。

だが結局実現されないまま、ここまで来てしまった。

件の友人は我が家で上映会をしたところ、はまりはしなかったが爆笑していた。今ではコラボに一緒に行ってくれる。彼女を見ていると、ニコニコは机上の空論では無いと確信しているのだが。




矢張ドリフェス!は駆け足過ぎる。

ファンですら置いてかれるなら、ファンでは無い人はのる事すら出来ない。


ストーリーもキャラも良いのだ。

タイミングが本当に悔やしい。